2009年08月27日

クイーン オブ 膣系 【泰葉のライブ】

泰葉のライブに行きました。
他の歌手(川嶋あいとか)も出る夏祭り的なコンサートでした。泰葉はゲスト出演なのかな。
2000円だし、と思って行くことにして、チケットを取ったら、1週間前なのに10列目くらいの良い席が取れて驚いた。一人で行ったら、周りの人たちもほとんど一人で来ていました。

最初に出てきたのは、大事MANブラザーズバンド(今は大事MANブラザーズオーケストラになったらしい) 『それが大事』がいきなり1曲目で、ギャーッ!って思いました。渋谷公会堂で指定の座席なので、座ったまま『それが大事』を聴きました。ボーカルの立川さんは昔よりかなり痩せていて、北島三郎のモノマネしてるときの木梨かと思った。
負けないこと(パン)逃げ出さないこと(パン)
のリズムでみんなで手拍子しました。温泉地で余興を見ている如くの独特なノリ。とにかく、『それが大事』は名曲であるな。他の新曲とかもやってたけど、正直『それが大事』を3回歌ってくれたほうがよかったかな。
立川さんは、
ここに〜あなた〜が〜いないと思うことが〜 せつな〜い〜
ウォウウォフ〜♪
ウォウウォフ〜♪のとこで、顔を真正面に向けトボけた表情でアゴを振り子のように小刻みに揺らしていて、面白かった。

あと、2時間くらい知らない歌手たちが5組くらい歌ってました(川嶋あいの事務所の若手たち)。この間は時間をつぶそうと思ってラジオとか本とか持っていってたんだけど、とてもそんなのできる場じゃなかった。(当たり前だがうるさいし暗い)

そのあと、桜組っていう最近よくやってる浄水器のCMに出てるアイドルが踊った。本来は5人組らしく、クノイチの格好で「天誅でござる」的な歌を歌っていました。
桜組の紹介のときだけ、何故か浅草キッドが出てきて、桜組の宣伝をしていた。そのほかも、桜組の時間だけ爆発があったりスモークがあったりなんだか豪華でした。裏側の気合を感じた。
桜組は、松島ともこに似てる双子の子たちがメインで、あとの3人は適当な感じでしたが、中でも一人、ちょっとごつくて「え、アイドル?」って感じの子が混じっていた。この子はなんかダンスもちょっと力が抜けていて、メインを目立たせるためにあまり張り切らないように言われてるのかな?って感じでした。一人だけ、ミニスカートの下の腿に日焼け(衣装よりも長いスカートを履いた時に焼けた)のあとがあったり、助っ人で今日だけ桜組に入った子みたいな感じでした。
本当はマネージャーとして入社した社員なんじゃないか?とか、社員の斉藤さんの奥さん(ちょっと出てみて!大丈夫だから!あ、そのくらい踊れればOKだよ!とか言われて出ている)なんじゃないか?とか気になってしまい、斉藤さんの奥さんばっかり見てしまった。
その子の名前を見ようと、桜組のHPを見てみたが、何故か桜組は4人っていうことになっていて、その斎藤さんの奥さんっぽい子は載っていなかった。なんなの。

桜組のパフォーマンスは、これまた温泉地の余興な感じでした。衣装クノイチだし…。ストリップ劇場臭、浅草大演芸臭がすごかったです。新しいアイドルである。けっこうよかったです。
そういえば、ロビーで写真撮影会みたいのやっていたけど、そのときも3人しかいなかった。HPにも3人で載ってたり(一人オバサンみたいな人が入ってるのか入ってないのかチラチラいる)、5人っていうの確定してないのだろうか。ブレブレ感が新しい。


泰葉はトリ(大トリは川嶋あい)であった。
ワイドショーで見たライブでの泰葉は、突然ペットボトルの水を頭からかぶったりしててキワモノ感がすごかったけど、今回は室内だから水はかぶってくれないだろうし、そもそも生で見たらきっとちゃんとしたアーティストで、考えているより大人しい、普通の歌手なんだろうと思った。

司会者の林家泰平(ほんとはいっ平だったんだけど、体調不良で泰平に代わったらしい)が、「次は泰葉です」と言うと、客席が「あーあ(汗)」的な、「きちゃったか(苦笑)」的な空気に若干なった。え〜やっぱそうなんだ〜、失笑キャラなんだなってことを肌で実感し、来た甲斐があったなーと満足した(まだまだこれからなのだが…)。

「最近の泰葉は、あのワイドショーでお騒がせした泰葉ではございません。アーティストとして生まれ変わった泰葉を見てください!では、バラードにアレンジした『フライデイチャイナタウン』お聴きください!」と言っていました。ああ、やっぱマトモなステージなんだろうなと念を押して思いました。

だけど!!

生の泰葉は想像以上だった。予想以上というか想定外というか、泰葉は、私の思っている泰葉以上に泰葉だった。あ〜 驚いた!
まず、最初に出てきてグランドピアノで「フライデイチャイナタウン」の前奏を弾き始めた泰葉。私は楽器や演奏に関する知識は全くなくて、ギターの上手い下手とか全然わかんないんだけど、明らかに抑揚のない演奏であるなと思った。ミュートかフルボリュームのどっちかしかない感じ。デッサンで言うとハーフトーンがない感じ。白か黒! 1か100!って感じ。ええええ〜〜〜〜!!!ピアノからもう泰葉な(しましまの人な)弾き方なんだ〜〜!!!って思って、私は本当に演奏のことは分からないのだけど、泰葉のピアノ演奏は、泰葉でしかないということが分かった。

そして歌い出し、だんだんノッてくる泰葉。肩と足と背中が丸出しの青色のドレスがまぶしい。ノッてくると更に抑揚が激しくなり、ピアノを叩くように弾くので尻が軸になってテコの様に足がバタバタと飛び跳ねるのであった。そして客席に向かって足を開いてバタバタし始めた。綾戸智恵とか矢野顕子とか女性シンガーって、ピアノ弾いて歌ってるうちにブワーッとフェロモンみたいな色気みたいなものが溢れてくるイメージがある。それは、歌っている本人がだんだんエクスタシー状態になるからであって、<あふれてきてしまう>、というところに魅力と価値があるのだけど、泰葉は、無理にエクスタシーしようとしてる感じがあった。
気持ちが早いのである。演奏し始めたばっかりなのにエクスタシーしようとしてるから、全身に力が入っていた。ビルドアップ筋肉ガチガチで進む歌唱、見てるほうもつられてパンプアップパンプアップ!って感じで、血管が切れそうになる。こんなに一生懸命歌ってる人を見てるのに、歌が耳に入ってこないという超不思議空間。
終いにはテコの原理で尻が持ち上がり、立ち上がって鍵盤を叩いていた。本人はトロけそうな顔をして歌っている。歌手と観客の距離感がグチャグチャになっているのを感じた。
そしてなんと観客席から笑い声(プッ的な失笑)も聞こえるのであります。ジャジーな曲が演奏されているのに。

思った以上にすごいモノを見れたという感動でワナワナした。
ライブって、アーティストと観客のセックスだと思う。スパルタローカルズのライブに行ったとき、離れたとこで見てたら、300人の観客とボーカルの安部コウセイがセックスをしていた。ボーカルが一突きすると、観客が反応してあえいでいた。歌でシビれさせて擬似セックスって成り立つんだなあって思った。
綾戸智恵とか矢野顕子とか、だんだんエクスタシーして観客を発情させて知らないうちに射精させてスッキリさせるって感じがある。
だけど、泰葉は違う!
泰葉は、「えへへ〜 セックス好きでしょー」って近づいてきて観客のズボンを一気に引きずりおろし(又はチャックの中から雑な感じでぺ二棒を取り出し)、おもむろにギューッと握って一気にコスリ出す、という感じである。ちょ、ちょっと… と観客が困ってしまっても、「出ない〜?出ないの〜?出していいよ〜」と笑顔で言いながら乱雑にコスり続ける感じである。気持ちよいのか悪いのかよくわからないまま(だが、射精はできないということは明らか)、されるがままになってしまう観客。

怒涛の1曲目が終わり、泰葉と泰平のトークタイムが始まったのだけど、これもまたすごかった。落ち着きのない泰葉がボケるのだけど、独自のテンポなので、泰平が全くツッコミを入れられず、それに対して泰葉が電光石火の速さで「やだ!つっこんでよ!」とツッコミを入れるので、話がグチャグチャにこんがらがっていた。全く息の合っていない二人三脚を見ている感じでイライラするんだけど、このイライラを味わいたくて来たから、楽しめた。
泰平は、海老名家に弟子入り下宿してたので、泰葉のきったない部屋を片付けさせられていたとのこと。古くなった下着も片付けなければならず、その度に泰葉から「下着あげるよ」と言われて困ったという話を聞けた。至福の時であった。ナイス泰平。泰葉は「バカバカ、言うな〜!」と泰平をポカスカ殴るジェスチャー。(会場はシーンとしていた)

会場には、泰葉コールをする人もいて、大半はシラーとしていたけど、熱狂的ファンが0.5割くらいいる模様だった。私は半分ひやかし派だけど、私のような者も1割くらいはいるんじゃないかと思いました。

泰平が「マトモになったと思ってましたが、さっき立ち上がってピアノ弾き出したときは、金屏風の頃に戻っちゃったのかな〜って心配になりました」
って発言をすると、
「えっ!? なになに? どういうこと? なになに?? わかんない なになに?」
と泰平に詰め寄っていて、「なんでもないです」と言われて泰葉は膨れっ面をしていました。
このギリギリな感じ、壊れてるのか正常なのか、常識的だったり破天荒だったり、どこまで本人の自覚があるのか分からない、だけど本人はすっごく一生懸命。私は泰葉に限らずこういう感じの女性が好きで気になっているのだけど、それは自分の母親がこういう人だからであると思う。

私は、小さい頃から実の母親に本当に困っていた。常に脅迫的で思い込みが激しく愛嬌があって独裁的。何をしでかすか分からず、「永子ちゃんのため」と言って私の意思を無視して自分のやりたいことをやる人で、私は限界まで頑張ったが、疲れ果ててしまい結局いまはこちらからの一方的な絶縁状態である。母から離れられた解放感が毎日すがすがしい。しかし、結局こうして自分の母のおもかげがある人を追いかけているのであります。 
母とは、もう親子として付き合える自信が全くなく、いまの私は、今まで否定された自分の蘇生、それに伴う母親という人の否定に忙しい。
今日、泰葉のライブに行ってみて、自分がどういう意味でこういうところに来ているのか、すごくよく分かった。
自分の母に似ている、“痛い”“壊れている”女の人が、大勢の人に失笑されたりウンザリされたりしているところを感じたいんじゃないか、と思った。それによって、自分が正しい(母が間違っていた)ということを確認しているんじゃないかなって思った。
自分は誠に、歪んでいるな、と、思った。

次は「アイ ビリーブ」という新曲を歌ってくれた。
最後は「お陽様よほほえんで」である。
飛び跳ねながら二の腕を震わせながら歌う泰葉を見て、やっぱ今一番の食あたり系膣シンガーだと思った。(これを見ちゃったら黒木メイサなんてぜんぜん膣系シンガーじゃないと思った)
アッパー感が凄かった。ノリ方もなんかオカしいし、最高だった。
さっきは痛いくらいの手コキだったが、今度は全裸になって観客の前にM字開脚し、自分でジャブジャブとして見せて、「ほらほら〜!しおふけるんだよー!!」と元気に言っている感じ。あ〜あ〜!おやめなさい!って一喝したくなる感じ。「なんでー!ほらちゃんと見てよー!」と言って一人でバーバーふいている感じ。コッチは呆然である。そして「エッチだった?興奮した?イエイイエイ!」と安田大サーカスばりに元気にダブルピースを前後させる感じ。かと思えばいきなり乗っかってきて今度はシコ踏みのポーズを上下させズコズコと自らピストンを始めるかんじ。
とにかくそういう、色気のない圧迫感が凄かった。
頼んでいないのに潮吹きを見せてくれる感じ、それしか言えない。
純粋に、潮吹きシンガーだと思った。


アクの強い母親に育てられた人は、こういう雰囲気をすっごくイヤがるか、どこか懐かしさを感じるかのどちらかではないかなと思う。どっちにしても、私のような女にとっては、泰葉のライブは原体験の追行であった。泰葉を見ていると、自分の母のいろいろなことを思い出す。
海に行ったとき、ビーチで鼻血を出している20歳くらいの女の子がいた。友達の女の子たちが大丈夫?と介抱していた。そこへ私の母は走りより、何かを渡して戻ってきた。小学5年生の私が「どうしたの?」と聞くと、母は目をキラキラさせながら、〔未使用の生理用ナプキンをひろげて渡してあげた〕と言った。
そう言った母からは“いい事をした私はいい人オーラ”が噴射していた。どうしてそんなことをするのかと母を責めると、母は「あれは血をよく吸い込むから、ティッシュより好い 女の子たちも感謝していた」と、激昂した。
私はなにかいつもとはまた違った種類の絶望的な気持ちになり、その女の子たちのほうを見ないようにした。

泰葉のライブを見ていると、ただただ、そういった、重痛で(おもいで)が浮かんでは消えていく。
退行セラピーに似た滋養を感じた。

自分の母親、その関係を否定することがものすごくつらく、本当ならそんなことをしないで生きていきたい。けれど、嫌わないと母は私の脊髄を侵食して私と一体化しようとしてくる。半一体化されたままガマンしていたが、結婚してみると、私が半一体化していると夫にまで被害が出てくることに気付いた。
「私には母親はいなかった」と思うしか道がなくなってしまった。ぴんぴん生きてるのに。世の中では「親孝行したいときに親はなし」とよく言うけど、それを全部の親子に言うのは無理がある。いるのにいないことにしないと、両者の精神生命が保てない親子もある。

母親がいるのにいないとする喪失感を埋めるため、自分と同じような状況になっている人を探した。めっちゃくちゃたくさんいた。その人たちの間では、恋人とか友達とか知り合いとか年上の女性とかを、心の中で母親としてとらえるという方法があった。

そう考えると、わたしは今まで、たくさんの女友達に母親代わりをしてもらって、生きてきたってことに気づいた。励ましてくれたり肯定してくれたり、結婚式で泣いてくれたり、超仲いいあの人、昔から友達のあの人、ちょっとだけ会ったことあるあの人、みんなが「母にしてほしかったけどしてもらえなかったこと」を自然にやってくれていて、それで自分はやってこれたんだって思った。
そういった、母じゃない人たちによる母性行為≠フことを、私は心の中で「エア母(姿のない母)」と呼ぶようになった。ずっと一人にエア母をやってもらうんじゃなくて、いろいろ場面ごとに、分散していろんなエア母に、母の愛をもらっていた。

泰葉は、私にとってのエア母である と思った。
母のおもかげを感じる人としてのエア母であり、セラピストである。

とにかく、泰葉みたいな人が自分で歌を作って人前で歌っていることがもう奇跡である。芸能界の七光りって、ウぜーなと思っていたけど、七光りというジャンルの人たちがいなかったら、同じような、アクのないものばかりのワンパターンで詰まらないのだなあと思った。

泰葉のライブはこれから3500円以下なら必ず出向くことに決めた。
posted by tabusa at 03:33| 膣系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする