2016年11月24日

五年目のひとり

っていう山田太一のドラマのとあるシーンを見てて、なんか思い出したことがあった。
こういうシーン ↓
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14歳の娘が中年男に声をかけられた(「文化祭のダンス、君が一番上手かったよ。一番キレイだったし」)ことで、警察に通報したお母さん。
警察の前で「いくら親でも、うちの子が20何人の中で一番キレイだとは思ってません」と言って、娘が「うちはいつもそう。うちの子はダメダメってばかり言う」
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小3の時の、学芸会を思い出した。
桃太郎の劇で、私はおばあさんの役を勝ち取り、がんばった。練習も毎日がんばったし、本番もうまくできた。おじいさん役の子と「結婚したのか〜!」って冷やかされたりしても、気にせずがんばった。
劇が終わって最後の最後、全員で舞台に立って挨拶する時、隣にいたおじいさん役の男の子がちゃんと決まった場所に立たないから、他の子たちが舞台の端でぎゅうぎゅう詰めになってた。
だから、「もうちょっと、あっちに立って!」っておじいさん役の子をひじでグイグイ押した。おじいさん役の子は客席に夢中で、ぜんぜん気づいてなくて、「もっとあっちだよ!」って何度も言った。

終わったあと、褒められるもんだとばかり思ってたら、お母さんが「最後のなにあれ?!みっともなかった!なんであんなに隣の子に話しかけてたの?!ちゃんと立ってればいいのに!みっともない!」って怒ってて、ビックリした。
おばあさん役の本番中のこととかは全く何も言わなくて、ずーっっとその、最後の「みっともなかったところ」のことばっかりずっとずっと、本当にずっと言ってた。次の日も言ってたし、おばあちゃんやおじいちゃんにも報告してた。そのあとも、事あるごとに言ってきた。辱めを与える感じで。

今の37歳の私が、そういう目に遭ったら、「コイツってほんとにいつもマイナス面ばかりしか見えない特殊な目を持ってる可哀相な妖怪な上に、そのまま口に出しちゃう手に負えないクソバカ野郎だな」と思うけど、子どもの時は、それが一体どういうことなのか分からない。
お母さんがそう言うんだから、そうだったんだ、私は自分のがんばりを全部、自分の最後の行いで台無しにしちゃったんだ・・・としか思えない。他の大人達のフォローもないから、お母さんの独壇場。

今、子どもを持ってみて、親の目線でああいうことを想像してみる。
大したことない。そんなことで台無しになんかならない。
むしろ、周りのことを気にして、みんながちゃんと舞台に立って挨拶できるように気を配れる子だなと思う。隣の子をグイグイ押してるのが、見栄えがよくないとしても、そこだけチョイスしてずっと「みっともない」と言う必要なんて全くない。

お母さんは、そうやって適当に褒めておけばいいポイントでダメ出しばかりし続けていた。
そして、自分の期待する「成果」が出ない私にいつもイライラしていた。
もし、成功して欲しいなら、「成功した」という風に物事を見ればいいのに。私が成功してないんじゃなくて、お母さんが「成功した」と認めてないだけなのに。

ドラマの中の母親も、自分の子はそんなに可愛くない、出来ない子、としながらも、その子が他人から危害を加えられることには敏感で、恐れている。
とてもちぐはぐ。

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posted by tabusa at 15:13| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする